フィンランドの暮らしとデザイン


Moi!
こんにちは。Naomiです。

福岡市東区の「なみきスクエア」で、Tapio Anttila(タピオ・アンッティラ)さんをゲストに招いてトークショーがあるというので、行ってきました。

不勉強で、Tapioさんのことを詳しく存じあげていなかったのですが、彼がデザインした製品を見て、すぐに好きになりました。
暮らしのなかで使うことを前提にデザインされたものばかりです。

Tapio Anttila Design

Tapioさんが話してくれたことで、印象に残った内容を紹介します。

実用的であること、多機能であること

フィンランドデザインが好まれているのは、この点だと思います。
ただ飾るためのデザインではなく、使うことを意識して生まれるデザインであること。
多機能であるのは、このあと述べるフィンランドの住宅事情とも関係していますが、ソファとベッドの両方に使える、日常は2人用テーブルで使うが、お客様が来た時は天板が伸びて大人数でも使えるという製品をデザインしているとのことです。

置くスペースを考えてデザインする

フィンランドの住宅事情(特に都市部)として、日本と同じように狭いです。
わたしの友人が夫婦で暮らすアパートは、2LDKでした。
長屋や一軒家になると部屋数は増えますが、暖房効率が悪くなるので狭い家が多いとのことです。
なので、圧迫感のないすっきりしたデザイン、ソファとベッドが兼用になっている、伸縮するダイニングテーブルという製品が生まれるとのことです。

アールトのスタッキングできるテーブルや椅子のデザインも、使うこととしまうことを考えて作られていますね。

輸送時のサイズや梱包にも気をつけてデザインする

フィンランドの人口はおよそ550万人。(福岡県の人口より少し多いくらい)
フィンランドのマーケットを対象にしたのでは、売れる数は限られてしまうので、当初からヨーロッパや世界各国に輸出することを前提にデザインをしているそうです。
輸出するとなると、パッケージが大きいとその分コストがかかってしまうので、組み立て前の状態は「flat packing」になるように心がけているとのことです。

素材は、ガラス、石、木、鉄などの自然素材が中心

これを聞いたときに、ストンと自分の中で落ち着くものがありました。
「フィンランドデザインとは何?」と聞かれた時、デザインや機能性に優れている、シンプル、などといろいろな答えがあったのですが、どうもしっくりことなかったのです。
Tapioさんが選んでいる素材は、昔からフィンランドの暮らしの近くにあったものです。
伝統的な日本家屋が木、土、草などの身近で手にはいる自然素材でできているのと同じ感覚だと思いました。

とても有意義な時間でした。

Moi moi 😀