フィンランドのキッチンに隠された秘密


フィンランドの流し台周辺は特徴的です。
シンクは2つに分かれていて、シンクのすぐ上の棚は食器乾燥棚になっています。
シンクの下にはゴミ箱が収納されていて、生ゴミ、可燃ゴミ、缶、びんなど分別できるようになっています。(ウチのアパートはこれがないんですよね)
実はこれ、1940年代に生まれたそうです。
労働能率協会(Työtejpseura)のマイユ・ゲブハルドが「女性は一生の間に29,900時間も食器洗いに使う」と指摘したそうです。
29,900時間というとピンときませんが、「これは1日8時間労働を休日なしで10年間続けるのに匹敵する」というのです。
家事労働は究極の奉仕活動ですね。
彼女は食器洗いを楽にする3つの方法を考えたそうです。
1)食器数を減らす…調理にも使えて食事でも見栄えの良い食器を使う
2)汚れた食器のスペースを作る…温水を使えるようにして、右から左へと作業する
3)食器拭きを省く
結果、今のようなシンクまわりができたのです。
そこには合理化、効率化を考えてさまざまな工夫がつまっています。
最近では食器洗浄乾燥機がある家庭が増えていますが、食器洗浄乾燥機で洗えないものがあるから、乾燥棚があると便利です。
我が家もこんなふうにすれば良かったわ。
老朽化が進んで、修繕するときに是非取り入れたいです。
今回の内容は、「フィンランド世界一に導いた100の社会改革」という本からの引用と感想です。
現在の教育や社会福祉などの「制度」に目がいきがちです。
では、なぜそういう仕組みになったのか、わかりますか?
この本を読めば、フィンランドを別の視点からちょっとだけ見ることができるはずです。
書いている方々は、みなさんフィンランドで活動なさっている方たちなのですから。

フィンランドを世界一に導いた100の社会改革―フィンランドのソーシャル・イノベーション/イルッカ タイパレ
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